ニキビ・ニキビ跡

にきびやニキビ跡を完全に治せるでしょうか。現実には魔法のようなことはありません。何かの治療法でニキビが一生でなくなることはないでしょう。ニキビ跡も一種の傷跡です。正常の肌に完璧に戻すことはできません。どのレベルまで改善できるかということになります。

上半分はニキビの治療法についてです。ニキビ跡の人はここをクリックして下さい


ニキビの治療

ニキビは皮膚の脂の分泌と水分のバランスの崩れに影響されます。これを変動させるのがホルモンのバランスや、ストレス、生活習慣、睡眠不足、便秘、環境、生理周期、洗顔・化粧品、乾燥などの室内環境・気候などです。もちろん肌質も非常に重要です。脂が多い、乾燥している、皮脂腺がホルモンの影響を受けやすい、などなど.....。同じ環境でもニキビが出る人でない人がいます。ニキビが出やすいという肌質(皮脂・水分のバランス)は個人固有のものです。これをいかに安定させて、ニキビが出ない状態を持続するかが治療法の決め手です。ですから全員に効く治療法などありませんし、残念ながら私が治療して上手くいかない人もいます。何を実施しても良くならなかったのに、ひょんな事で改善することだってあります。単純には思春期を過ぎて皮脂の分泌が減ればニキビが治ることはよくあることです。結婚式前のストレスでニキビが出た人が結婚式が終わると自然に治ってしまったということも多いのです。他のクリニックで治らなかった人が私の所に来て、あっという間に治ってしまった場合でも、治療法が良かったのではなくて、環境が変わったためだけだったということもあります。難治性のニキビというものもあり、これはホルモンバランスによるものが多く、フェイスラインや背中、胸などに沢山赤いニキビが出ますが、婦人科でホルモン治療を受けてきれいになったケースもあります。
ニキビ治療は非常に難しいものです。しかし、御本人が良かれと思って実施していることが実はニキビを悪くしているケースも最近は多くなりました。洗顔などでも正しく行うだけでニキビを治すことができたりします。色々な化粧品を使用していた人が単に水だけで洗顔したら治ってしまったということもあるのです。また、どんなに良い治療法をしても、ストレスなどが過多であれば、なかなか治りません。要は本人にあった治療法を見つけだしていくこと、及び内因性の要素を排除(つまり本人の努力)することなどでしょう。もちろん一度治療して治ったらニキビが出ないということは稀です。治療が終わってもスキンケアに十分注意し、良い肌の状態を維持するようスキンケア・生活をしっかりする必要がありますし、少しでもニキビが出たら早めに受診するなどの継続性が重要です。

なお、私個人の考えですが、抗生剤の内服でニキビを抑えるのはどうかと思います。思春期なら良いかもしれませんが、大人の場合は長期内服が基本となってしまって、抗生剤を止められません。また単純に抗生剤でにきびを抑えているだけということになってしまいます(ただ、現状では保険診療という枠ではこれくらいしか治療できないという制限も多いので、私は保険外治療を積極的にしています)。

さて具体的に大きく二つに分けて説明しましょう。

皮脂分泌が多い場合
思春期は大半がこれです。このケースでは、皮脂をなくすことが重要です。レーザーなどで皮脂腺を破壊することや皮脂腺にある細菌を減少させること、毛穴に硬く詰まった皮脂を溶かすことで対処します。しかし時として自己治療で過剰に皮脂をなくしてしまって、後述の乾燥ニキビになっている人もいます。やりすぎは禁物です。バランスをよく見て治療していかねばなりません。なお、皮脂分泌が多い場合はTゾーンや頬中央にニキビが沢山出ます。遺伝的に脂が多く、深いところまで膿が溜まったようなにきびが出る人もいます。

乾燥している場合
成人以降に多いにきびです。皮脂は多くないのに、乾燥して皮脂と水分のバランスが崩れ、傷んだ角質で毛穴が塞がったりしている場合などです。この状態にイオウローション・ピーリング石けんなど肌を乾燥させる成分ばかりを使用しては良くなりません。一時的には乾燥でバランスが取れ、にきびが減ることもありますが、いずれは再燃しますし、ひどい乾燥にきびに移行します。擦ったりする洗顔も悪化させます。必ず保湿しながら毛穴の詰まりを排除することを心がけます。またストレスや便秘など内因的な要素に左右されやすいのもこのタイプです。フェイスライン・顎・首などに多くにきびが認められます。思春期は頬のにきびだったのに、成人してからは顎や首に出やすくなったと言う人も多いものですが、これは思春期が過ぎて肌質が変わったことを自覚できず、脂を気にするあまり乾燥させてしまっていることが原因の人もいます。なお重要なのは皮脂と角質の中にある脂質は違うということです。洗顔により皮脂を落とすことになりますが、同時に角質の中にある脂質も奪われるのです。この脂質は角質内に水分を保つためにあるので、除去すると乾燥しすぎます。ですから洗顔したらすぐ保湿をしなければいけません。皮脂はすぐ戻るのですが、脂質はなかなか回復しません。

もちろん上記以外にストレス単独やホルモンバランスの崩れによるものなどもありますが、結局これらも皮脂と水分のバランスの崩れを引き起こしているのです。ただ、本当の難治性で皮脂詰まりなどなく、ほんの一日で赤くなったニキビが出るようなタイプもあります。


では、行われている具体的な治療法を説明しましょう。

レチノイン酸・アダパレン
ビタミンAの一種。詰まった毛穴の栓(角栓)を溶かしていき、コメドという白ニキビを排除します。詰まりが強いとなかなか上手くいきませんし、溶かす以上に速いスピードで詰まる場合(内面的な要素もあります)は難しいでしょう。時に正常角質まで剥がれすぎることや刺激感が問題となります。アメリカなどでは非常にポピュラーな治療法です。なお、アメリカではビタミンAの飲み薬もあります。非常に有効ですが、胎児の奇形性の問題や吐き気など、様々な副作用があり得ます。日本では原則禁止ですし、アメリカでも患者さんにこの旨誓約書にサインをして頂いての治療が基本です。


ビタミンC
皮膚の抗酸化作用があり、炎症を抑えます。皮脂が空気に触れて過酸化脂質となり、炎症の原因となるのを抑えること、炎症の機転で活性酸素というのが発生して炎症を持続させるのを抑える作用です。 皮脂分泌も抑制します。内服でも作用します。また塗るものでは誘導体といって皮膚内に入って活性の高いビタミンCになるものが最近の主流です。やや皮膚がつっぱる傾向にあります。高い濃度ほど有効ということはなく、実際に濃度が高くても溶けている有効な濃度とは限りません。

イオン導入法
上記のビタミンC誘導体を皮膚に塗布して、電気の力で皮膚の中に強引に引き込み、治療効果を高めます。赤みが早く引いたり、ニキビが出来にくくなる治療法です。

ビタミンB
皮脂分泌や皮膚の正常な代謝に作用するビタミンB2,6がよく処方されます。

漢方薬
保険の範囲内で処方可能です。皮脂の分泌云々という西洋医学ではなく、体の血液の流れ・よどみなどを診て処方されます。体内全体の状態が肌に現れるということを前提としたものです。

イオウカンフルローション
古典的なニキビ治療薬。肌の乾燥を促します。思春期などでは有効ですが、成人のニキビには使用することはお勧めできないことも多いものです。保険適応。

抗生物質
ダラシンTゲル、アクアチムといったものが代表的な塗り薬。飲み薬ではミノマイシン、ルリッドなど。テラコートリルというものも炎症を抑えるには有効です。保険適応。

面皰圧出
面皰圧子というもので、硬く詰まった白にきび(コメド・面皰)を突っついて穴を開け、ぎゅっと皮脂を押し出します。手で潰すのと違い、きちんと実施すればニキビ跡にはなりにくい方法です。私自身も治療の際よく行う方法です。ひどい詰まりにはこれを用いて丁寧に中身を出していきます。ちょっと技術を要します。

ケミカルピーリング
色々なものがありますが、基本的には角栓を溶かしだして、また角質の代謝を正常化し、均一化します。脂の分泌をスムーズにします。通常6回程度実施します。1回では効果が出ないのが一般的で、時には2〜3回目に一時的に新しいニキビが出てしまいます。
家庭でできるピーリング石けんやローションなども販売されていますが、自己判断は危険です。使いすぎて皮膚が薄くなってしまったり、異常にシワが増えたり、乾燥がひどくなったりすることがあるので、安易な毎日の使用は避けて下さい。

光治療
ニキビ菌はポルフィリンという物質を持っており、これに吸収されやすい色の光を当てて殺菌します。機械の名称はクリアタッチ、フォトフェイシャルアクネス、クリアライトなどです。

スムースビーム
アメリカで開発された最新のニキビ治療レーザーです。皮脂腺を直接破壊する波長の光を照射します。強い痛みと時にやけど・シミなどのトラブルが生じますので、ハイリスクハイリターンとなります。私自身はこの治療法を日本で最初に始めたという経緯(レーザー会社に依頼されて日本人の有効度を求めました。もちろん患者さんにはその旨同意してもらってのことですが)から、強さ設定などを決めたのですが、機械としてはまだまだ改善の余地はあり、それによりトラブル発生率も減るのではと思います。しかし何をしても効かなかった人がこの治療法で良くなったというケースが多く(もちろん全員ではありません)、興味深い治療法です。

ホルモン療法
皮脂腺の過剰な活性を抑えるために性ホルモンのバランスを制御します。もちろんニキビだけに効果があるわけではないので、様々な問題がありますから、ひどいニキビのみが対象となりますし、婦人科など女性ホルモンのことに熟知した医師が行うべきものでしょう。私はここまでは手を出しません。

炎症止めレーザー
ある程度の波長のレーザーなら今まさに腫れているニキビを早く沈静化させることができます。ジェントルレーズ、テラバイトなどが機械名として挙げられます。予防効果はなくニキビの治療とは言えませんが、腫れていて気になる場合にはまず外観を改善する目的でよく用います。

ダイレーザー
赤い色に反応するレーザーです。つまりにきびの赤みを抑えます。やはり予防効果はないので、にきび後の赤みの引きを早くする目的のみで用います。

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ニキビ跡の治療

ニキビ跡は赤みやシミを別とすれば、傷跡です。にきびが原因でできた傷跡とお考え下さい。よって完全に消すことはできません。どこまで御本人が満足していただけるかが勝負です。一般に女性の場合は化粧のりが良くなった、手触りが良いなどで改善を分かっていただけるのですが、男性の場合は見た目ではっきりと変化しないと満足しない傾向にあり、化粧をする女性としない男性の違いかなと感じています。
さてこの凹みですが、大きく2種類に分かれます。

アイスピックスカー
アイスピックでえぐったような跡です。非常に深く凹という形がピッタリです。これは改善するのが非常に難しいものです。

皿状陥凹(ソーサーライクスカー)
ちょっと正しし表現がなかったので、このようにさせて頂きますが、要は角のしっかりとしない、皿状のなだらかなくぼみです。様々な方法で改善の余地はあります。


具体的な治療法は下記に示しましょう。

マイクロダーマブレーション
通常は血が出ないようなレベルにて複数回の処理を行います。ごくごく軽いヤスリのようなものです。繰り返して行って角質を削り、また再生されるスピードに併せて実施することで、新しくできた肌を徐々に柔らかくします。生活制限はありません。
この方法の代表的なものとして
クリスタルピーリング:アルミニウムの粉を肌に吹き付けて削っていくものです。鼻周りなどでも小回りが利きますし、傷跡の奥深くまで粉が吹き付けられて届くので、細かいところまで改善できます。
ダイヤモンドピーリング:ダイヤモンドを蒸着した金属のバーで、皮膚を吸い込みながら削っていきます。平坦に削るので平面的な額や頬に向いています。なお、強さを上げればかなり削れるので、私はこの方法で一般的な小さな吸引機ではなく、大型の吸引機を接続して皮膚を強く吸引しています。

レーザーアブレージョン
スーパーパルス炭酸ガスレーザーやエルビウムヤグレーザーなど、皮膚表面を直接削ることのできるレーザーを用いて、出血するレベルまでくぼみ周囲を削って平坦にしていきます。もちろん削った場所は正常皮膚ではなく僅かに傷跡となってしまいますので、一度に無理をしないのが原則で、必要なら複数回実施します。麻酔が必要なこと、1〜2週間ジクジクすること、しばらく赤くなり、半年ほど茶色い色が生じることなど、結構大変なものですが、アイスピックスカーなどはこの方法でないとなかなか改善しません。私自身は積極的には勧めませんが、小範囲の場合は良い適応と思っています。

ケミカルピーリング
通常の弱いものではなく、かさぶたが生じるようなものであれば改善はします。

レチノイン酸
皮膚を剥がしていくことで、少しずつ改善はしますが、程度的には限界があります。一般にニキビそのものの使用濃度よりも高い濃度の方が良いと考えます。

コラーゲン注入
窪みにコラーゲンを注入して、物理的な容積を増やして持ち上げます。数ヶ月でなくなります。反復する必要があります。またアイスピックスカーでは角の部分が硬くて持ち上がりません。

切除・縫合
ほんの数カ所のアイスピックスカーであれば、くぼみごと切り取って縫い縮めます。傷跡は残りますが平らになります。

以上、色々と記載をしました。でも、ご自分の希望に合うものが見つかったといって治療法は決めつけないで下さい。医師の診断の上決定をしたり、アドバイスの上判断するのが基本です。

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