なるほど美容外科:業界裏話

業界の裏話というと、興味があるでしょうが、私の立場もあるので無難なレベルでお話をします。

1. 美容外科になるには?

2. 新しい機械をどうやって知るのか

3. 雑誌の記事とは


皆さんは美容外科医になるにはどうすればよいかご存じですか。実は医師免許だけあれば誰でもなれます。自分が美容外科医と言えば、診療はできるものです。もちろん形成外科の認定専門医などの資格はありますが、法的には必要はありません。この部分を利用して内科医が美容外科医になっていることもしばしばです。しかし、経験があれば何ら問題はありません。良い先生も一杯います。経験なく、治療を行うことほどいけないことはありません。美容外科も奥が深いのです。簡単に見えるのは皮膚表面だからでしょうか。医師を見分けるにはいかに経験があるか、そこで判断するしかないのですが、実際には難しいものです。

なお、美容外科は形成外科の一分野ですので、通常は形成外科を修得して美容外科医の道を歩みます。美容外科学会でも正会員になるには形成外科の専門医取得が条件でした。私は医師免許を取る前から形成外科医になっていくと決めて、卒業と同時に形成外科の医局に入局しました。その時には単に病院勤務医として形成外科を実践していく予定でしたが、今、実際は美容外科が中心です。これはこれでよいのですが、どうして形成外科医にて仕事できなかったかというと、実は形成外科一本では開業できません。結局美容外科になるしかありません。病院勤務でない限り形成外科医では仕事はありません。もしくは皮膚科や整形外科と同時に標榜するということになります。現実は厳しいのです。ですから多くの形成外科医は将来を考えて美容外科を勉強します。


我々美容外科がどのように新しい機器を導入しているかご存じですか?レーザーなどは企業が製造しているものです。医師個人で開発することは安全面で何ら証拠がないことですし、長期経過も心配です。薬と同じように業者が研究し、医師の協力のもと完成させていきます。もちろんレーザーは殆どが海外での製造となるので、日本での治療開始の際は、あるクリニックが業者に依頼され、日本人にあった治療の強さなどを探っていくことになります。私自身レーザーの研究するのが好きなので、ある機械でその任務を担当しました。殆ど実費で治療するなど結構大変な負担です。その上で正規に販売されて、あたかも購入した医師は当院は特殊な治療をしていますといった風に宣伝してしまいがちです。あるレーザーを用いた応用治療は私とH先生が設定を考えて発展させたものですが、某クリニックは当院オリジナルといって宣伝していました。ちょっと憤慨しましたが、この業界はそういうものです。またレーザーの業者が主催するユーザーミーティングというものもあります。毎年行われることが多く、私もここ2年講演していますが、ここで発表した治療法というのが1年後には皆さんの知る治療法となるものです。学会などが医師に送っている医学誌では情報が古くなりがちで、このようなミーティングが最先端ということが多いようです。これらの情報を元に私を始め多くの医師達は新機械導入を考えていくのです。もちろん海外で発行されるバイヤーズガイドという雑誌もあり、最先端の情報が記載されていますが、日本人に合うかどうか分からない機械は導入に躊躇します。ただ情報としては知っておくべき事ではあります。



よく雑誌で美容外科が紹介されています。広告でなく記事としてです。本当の記事もありますが、実は広告ということもあります。お金を払って記事にしてもらうことは珍しくありません。その営業の電話もよく頂きます。他にも美容ライターさんと繋がっていて、記事にしてもらうこともあるのです。良い病院が雑誌に出ているとは限りません。もちろん良い医師も雑誌に出ていますが、雑誌に出ているからといって腕が確かとは限らないものです。雑誌編集者やライターさんももっとしっかりしてもらいたいと思います。

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