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ほくろのレーザー治療

日本人はほくろの多い民族です。よって日本ではほくろのレーザー治療というのが非常に急激な普及を見せています。最近は私の治療する主たるものはほくろといっても過言ではないでしょう。治療時間は短く、、メスなどと違って気軽に治療できるように考えている人も多いと思います(入浴や洗顔の制限も少ないですし)。しかし、大体は当てはまっても、全て上手くいく「ほくろ」とは限りません。その状態や形などから悪性の疑いがあれば、傷跡よりも優先した医療行為をする必要がありますし、深さがあればどうしても取りきれなかったり、くぼみが生じることもあり得ます。どんなほくろでもレーザーで傷跡が残らないと言って治療することは医者として問題があります。無理なものは無理です。また、美容である前に医療行為です。適応というものがあり、医学的に不適切な治療はするべきではないのです。そのため、診察時には拡大スコープなどを用いてほくろを詳細に観察する必要があるでしょう。

さて、ほくろはそんなに簡単にレーザーで取れるのでしょうか。答えはイエスでもあり、ノーでもあります。レーザーさえあれば、どんなほくろでも簡単に取れるというわけではありません。実際にレーザー治療をしたけど、ほくろが取れなかったという知人はいませんか?レーザー治療は、医師のレーザーに対する知識・技術、ほくろに対する知識、レーザー機器の性能、ほくろの性状によって大きく左右されます。

それでは、「ほくろを取りたいけど不安だ」という方のためにも、私の治療方法を詳細にご説明いたします。レーザーに対する取り組みや考え方について、ご理解いただけましたら幸いです。全てのクリニックがこのような手間がかかる治療法を選択してはいませんが、私自身はこれが現時点で考えられる最良の方法としてここ数年実践してきました。患者さんの評価は高いものと確信をしております(もちろん不満を持たれた方もいるとは思いますが)。

以下、私の勤務するクリニックのサイトから抜粋で記載している部分も多いので、ご了承下さい。

ほくろは、メラニン(母斑細胞)の集まりです。まず局所麻酔の後、傷跡が残らない深さで、ほくろを削ります(炭酸ガスレーザー)。これを深く広く行うと、ほくろは完全に取れますが、傷跡が目立つようになります。逆に表面だけ削っても取り切れませんので、再発(?)します。炭酸ガスレーザーのみでは、ほくろを取りきるには無理があります。

そこで、残ったほくろのメラニンを、メラニン色素だけに反応するレーザーで焼きます。この際、正常の細胞はダメージを受けません。ここで、メラニンの量が多かったり、深いところまでメラニンがあるようだと、一回では取りきれないことになります。

この方法により最小限のダメージ・傷跡でほくろを取り去ります。

ほくろの治療後は肌色のテープを貼っていただきます。翌日から洗顔・化粧可能(顔の場合)です。入浴は当日から構いません。数日したらかさぶたができるので(できないこともあります)、以後は塗り薬のみご自分で塗っていただきます。ほくろ治療部位の皮膚が治るまでに2週間くらい、赤みが引くのに1〜6ヶ月くらいです(個人差が非常にあります)。赤みは化粧で隠せる程度です。しばらくはにきびあとの様な感じといえば、おわかりいただけるでしょうか。経験上ニキビ跡の赤みがなかなか引かなかった人は長く赤みが残ります。

一回で無理をしてほくろを取りきるのではなく、安全にきれいに仕上げるため数回に分けて治療をすることも多いのです(治療間隔は1ヶ月以上あけます)。もちろん、傷跡を気にしないのであれば、いくらでも広く深く削ることは可能ですが。

以上、おわかりいただけましたか?簡単にほくろを取るように見えて、実際には色々とテクニック・知識を要するものなのです。

従来は炭酸ガスレーザー単独で削るようにほくろを取っていましたが、この場合くぼみがかなり残ることがあるのが欠点でした。これを解決したのが以上のコンビネーションレーザー治療なのです。また、色素のみを飛ばすレーザーで、よくテレビで見るようにただ、ぱちんと打っても薄いものしか取れません。多少皮膚表面の損傷を伴わないと取り切れません。このあたりの加減が難しいところです。

さらにくぼみを一切生じずに、きれいにほくろを薄くしたいという方には、特殊な周波の電気療法とレーザーを組み合わせることもできます。通常の電気分解法と異なり、ほくろの皮膚のごく表層のみを破壊した後、メラニンを凝集させて、色素を取るレーザーで一気に破壊します。通常のレーザー療法よりは弱いのですが、平らで薄いものには非常に有効です(これ以外の条件では難しいでしょう。適応は十分に選んでお話をしています)。

また、治療後の赤みに対し、早く引かせるレーザーを照射することもありますし、万一生じた陥凹に関してもこれを持ち上げるレーザーを照射することがあります。もちろん早期の状態では待って頂きます。

単純にレーザーを照射すればほくろが取れる、簡単だというふうには考えておりません。ほくろの状態によって実に様々な治療法を組み合わせ、選択していく、またそれだけ多くの治療法ができるかということが重要であると考えます。

なお私が治療している場合は、治療にはいくつかの条件も付けさせて頂いております。まず、治療期間ですが、最終治療から半年以内の受診が再診として扱う期限です。これはほくろのレーザー治療自体、美容目的で、再発の確率が0ではありません(さほど多い確率ではありませんが)。半年以内に再発した場合は明らかに当方の取り残しですが、それ以上となると難しいのが現状です。3年後くらいに点状に再発することもあります。つまりほくろのレーザー治療はメスと比較して再発の恐れがある、あくまで美容目的の治療なのです。よって1%でも悪性の疑いがある場合にはメスにて切除するべきと言うことになります。良性は取り残しても問題にはなりませんが、悪性の場合は話が別です。
また全てのほくろがレーザーで取れることはなく、特に深いほくろを無理して取るとくぼみが生じることがあります。これは事前にしっかりとお話をして、一部取りきれない可能性があるもしくは取った場合はくぼむということもしっかりとお話をする必要があるでしょう。特に青みがかったものは深いので、要注意です。もちろん青色母斑といって非常に青みが強く深いものは、メスでの治療が基本です(保険適応)。

さて、いくら綺麗になったからといっても、全てのほくろを取り去るのはお勧めしません。チャームポイントとなるほくろもあります。このあたりは事前によく相談をして下さい。 また、沢山あるほくろのうち、痕が目立ちにくいものを選んで取ることも一つの考え方です。


よくある質問

Q:よそで行った治療でのほくろの取り残しもレーザーはできますか。

A:もちろん問題なく治療できます。ただし、一度かかったクリニックにきちんと診察を受ければ良識ある対処をしてくれることも多いものです。一回で取れると言われていたかも知れませんが、無理をしないで加減して取っただけという、良心的な治療かもしれません。意思の疎通が不十分だったのでしょう。また、治療後あまり時間が経っていないようならしばらくは様子を見てからの方が良いと思います。赤みが強くて本当に取り残しているかどうかわかりませんし、くぼみもある程度は改善してくるものです。

Q:麻酔はしないとだめですか?

A:皮膚を削りますから麻酔なしでは痛くて不可能です。数秒の我慢です。でも本当に皮膚のほくろ部分のみ麻酔の注射をします。顔が動かなくなったりなどということはありません。

Q:結婚式があるので、あまり長い時間治療にかかるのはできません。大丈夫ですか。

A:深く削れば一回で取れる確率は上がります。しかし跡も残りやすくなります。ご本人のスケジュールと相談してきっちりと方針を決める必要があります。

Q:跡は全く残りませんか?

A:少しは跡が残ります。でもほとんどの場合は他人が気づかないようなレベルです。薄く白っぽい跡が残ると考えて下さい。全く跡が残らない治療は通常のほくろの場合はありえません。目立っては残らないとお考え下さい。

Q:赤みはどれくらいで取れますか?

A:個人差があります。お肌の白い方は長く赤みが続くことが多いように感じます。これは単に皮膚の色により目立つかどうかの違いでしょう。また、ニキビ跡が長く赤く残る方は赤みが長く残ります。もちろん大きさにもよりますが、ニキビが潰れた後よりは赤みは長期間持続します。また、赤みが徐々に引いてくるとやや灰色っぽい色素が出てきます。これも時間が経てば徐々に薄くなりますが、日焼けをしてしまうとちょっと色が残ることがあります。いずれにせよニキビが潰れてその後色が引いていく過程と同様の経過をとります(それよりは結構時間がかかりますが)。あまり長い期間、赤みが残る人には、赤みを早く引かせるレーザーなどを照射することもできるでしょう。

Q:お化粧はできますか?

A:クリニックによって考え方は違いますが、通常は治療翌日から可能です。ただし、取った部分の上に肌色のテープを貼っていただき、その上からファンデーションをしていただきます。数日経てばテープを貼らず化粧ができます。ニキビが潰れた直後は炎症があり、傷なので直接化粧しない方が良いのと同じです。

Q:出血はしませんか?

A:小さいものであればまず大丈夫です。5ミリを越えるような大きいものですと、その日一日は出血することもあります。特に血圧の高い方に多いと思います。ただ、ガーゼで押さえておけば止まらないというようなものではありません。腕から採血したあとに出血することがあるのと同じとお考え下さい。

Q:男性で、恥ずかしいのですが。

A:ほくろの治療はかなりの人数が男性です。男だから恥ずかしいという考えは、あまりお持ちにならなくてもよいのではと思います。ワキガの手術や巻き爪など内容によっては男性も大勢いらっしゃいますので、その点はあまり心配しなくて良いでしょう。エステとは違います。

Q:保険でほくろのレーザー治療ができるということはありますか?

A:基本的に保険が使えるのはメスで切る場合のみです。縫合を要する治療しか保険解釈上は切除ということになりません。これは日本形成外科学会の保険委員の見解でもありますので、もし保険で取るなら、貴方の所属する健康保険組合には内緒ということになり、道義に反します。


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